「ほら」


「ったく、お前はいつもチンタラチンタラおせーんだよ。さっさと買ってこいよ」


「うっさいわね!アンタこそせっかく買ってきてあげたんだから少し感謝の気持ちでも表したら?」


「はー?んだと、こら?」


こんなバカなやつと話しててもほんとラ
チがあかない。


「いいから、早く飲めば」


「ふっ、うるせー女だな」


そう言いながら缶のプルタブを開けた瞬間、


「わ、わっ」


シュワシュワと泡が溢れ出した。


あ、そういえば思いっきり振ってしまってた。


「てめぇ〜…」


「あ……」


「まぁ楓様たいへん!」


そう言って、高級そうなハンカチで桐谷を拭くのは


「辻峰……」