私は思い出すようにカバンの中を掻き回す。


「結衣子、どした?」


「しまった。英語の宿題、学校に置いてきちゃった。ちょっと取りに帰るから香菜先に帰ってて!」


「うん、じゃあまた明日ね!バイバイキーン」


香菜の某アニメーションの捨て台詞に突っ込むこともなく、私は学校へと再び歩き出した。