そう捨て台詞を吐いた九条は、背中を向け桐谷グループの輪の中へと戻っていった。


「なに?どうしたの?」


「いや、私が聞きたい」


九条はどうして、私のハンカチを持っていたのか?


そして何故このように投げつけられなければならないのか?


その疑問にはきっと誰も答えてはくれない。


私はただ呆然とその場に立ち尽くすしかなかった。