すると、背中におぶったコイツが俺をギュッと強く抱きしめてきた。


ードキッ


ドキッって何だよ。ドキッって。


そう自分で突っ込んでしまった。


「お、おいっ」


「んん〜……」


規則正しい寝息が聞こえる。


なんだ。起きたのかと思ったじゃねーかよ。



「九条……」



……海翔の名前を。


コイツはそう呼んで、もう一度俺をギュッと抱きしめた。