スイーツ男子


真面目な廣田くんの表情は変わらない。

あははーなんて、言う空気じゃなかったな…


「すみません…」

軽率な行動なんて言ってしまった。
けど、元カレだとしても、
彼を放って置けない、
それは、タケルにドキドキしてしまうくらい好きだからなのか、
ただ、友達として隣にいたいだけなのか…。朝、家でご飯食べてたとしても、
別々に学校へ登校したっていい。
私が拒もうと思えば、言うことだって出来るはずなのに、しないのは…

タケルが私にとっては大切な存在で…



でも、里奈ねえさんの言う通り、
もし、タケルが告白してきたら?
私はイエスと答えるのだろうか…

難しい。
考えても…答えは見つからない。


「なんで暗い顔になんだよ」

「…すみません。」

「またか。あんたは謝ってばっかだな。
んじゃ。また明日」


隣に座っていた廣田くんは、
ベンチから立ち上がり、
目を合わすことなく、
振り返ることなく

公園を去っていった。