「チョコとか置くなよ。照れ屋だな、高田」



そう、隣にいた。


私は顔を隠して、背を向けた。




「……え…」


「カバンの中の手紙入りの袋、高田か?」



私の前に、サッカー部のユニフォームを着た細川クンが現れた。




「え…えっと。それはね…」


「そうなんだ。手渡しでいいじゃん?
…聖也には勇気ある癖に」


「いや…実はね。聖也は…」


「ってな。ごめんな」