「考えすぎ。あっ、岩田に言うなよ?」


「頑張ってね〜、聖也」



聖也の視線を気にしながら去った。
そこに梨花が居合わせた。




「…2人笑ってたよねー。どんな…話なの?」


「いや何も。聖也って笑える」


「杏菜ぁ〜、無視しないで…」


「ばいばい!杏菜ぁ」




私は梨花と目を合わせることもなかった。
そう、聖也の心の中の気持ちを応援したくて。
聖也のためにも。



許してね…梨花ちゃん。
頑張ってね、聖也クン。