「…いつもいたら幸せで、目合わせないよ?」

「うん。俺、許す」



赤くなっていった挙句、私を見ない細川クン。



「恥ずかしいから、見るな」

「いいじゃん。細川クンがそういう面を見せるって、彼女のみ?」

「……見せたくない」

「どうして?好きだよ?」

「まだパンついてるよ?」



ハハ。カレーパンは残ってた。細川クンは言った。



「お礼はいいから、聞いて」

「ん?」

「今から、俺の彼女として、部活に来て」



うれしかった。
そして同時に涙が流れてゆく。