* キラ✴︎キラ✴︎星《ヒカル》ひと−kirakira hikaru− *

あっ。しまった。
これは渡せないね。最低……



「あっ、超にやけてしまったよ」



でも飲んでしまうのがユウくん。
この状況、私が恥ずかしかった。



それからもユウくん。息子らしく、お母さんの手をさすった。

ユウくんが話しかけても、
返事もないけど。



そして、夕方の夕焼けが沈む病室にいても、まだ目を覚ますことはなかった。





「今日はごめん」

「いいよ。大丈夫。
ってより…ユウくん大丈夫?」

「うん…今日はここにいる。おかんといたいし。明日は休むから」



分かってる。
ユウくんの中にもお母さんは
きちんといる。



「……お前のおかげだ。
杏菜のおかげで、1人で居なくて済んだ」