「……私だってこと分からないでしょ?」



【細川 由弦クンへ】とだけ記した。
…私じゃないよって名前は書かず。



私はふぅーっと息を吐いて、
離れ去った。
すぐに家まで走って帰った。




…次の日。




「知らない?」


「ウザいな。信じろよ。うっぜえ奴」


「誰やろ?」



細川クンと聖也の会話の内容に
聞き耳を立てて、困る私は高田杏菜。



細川クンが話してることは、私が細川クンのカバンの上に置いたプレゼントのこと。