「杏菜ちゃん。どうして?」



週明けの朝方。校門に着いた途端、
甲高い声の桃華ちゃんが話しかけた。





「桃華ちゃん。何…」

「何…じゃないよ!道端で細川クンと会って、杏菜ちゃんと幸せか聞いたら…『別れた』って、嘘でしょ?」





何‼︎と驚く顔をする桃華ちゃん。





「いや。本当。ごめんね」

「ん⁉︎何で?」

「言えないの。
でも、私が原因」

「杏菜ちゃん。どうしたの?」

「どうしたんやろな。こいつ。俺と少しな」





何で現れるの。