「俺、聖也と似てるか?」





いや、真逆だよ。
でも、ユウくんにも春が来たよ。





「良かったな。ユウ」

「心配かけてさ。馬鹿か」

「俺は受かるってな」




張りつめた空気はなかった。





「あとは聖也と梨花」

「…何なの?私は終わったよ」

「へ、いつの間に⁉︎」

「杏菜より先に、まさか?知らない?」





知らなくて愕然とした私に、
梨花は《ごめん》と手を合わせた。