「いや。ごめんね。私の精一杯で…」

「…恥ずかしいな」

「ん?」



困っているのか、耳を赤くして目を合わさない細川クン。




「……お前。好きだよ」



私、先に試験出来て良かった。

きっと、あとからだったら細川クンといても受験前日に会うなんて…
出来ない。




「ありがとう」

「ありがとう!明日は頑張る」

「うん。応援してる」



励まし合う私たち。

細川クンはずっと手を振りながら歩いて行った。