朝は、いつも朝練があるけど、私の唯一の楽しみ。
それは、好きなヒトといられる時間。



朝が弱そうで、眠たそうに登校。
でもカッコよかった。



「あ、登校してきた」


あの人が来た。私は見つめるしかなかった。




「杏菜《あんな》ってば、細川クンばかりー」



後ろから声がして、振り向くと親友でもある梨花《りんか》がいた。



「何」


「よく見飽きないね。いつも細川クン」



呆れ顔の梨花がいる。


好きだから。
もう、細川クンしか眼中にない。
他に目は向かないし、大好きだもん。