細川クンと2人きり…私には勇気がない。




「ね〜。朝練じゃないの。
細川クンじゃないの」




梨花がグランドの方を見ていた。

そっと手が顔に行く。

そして、話し声が耳に入る。私には勇気がない。




「ん?」

いやいや、ヤバい…昨日が蘇る。




「…聖也だ」



ん?そっと顔をあげた先に黒髪に戻した聖也がいた。




「ん?岩田と高田。おはよう」