そう…たくさんの生徒が、今か今かと待機していた。
梨花は人混みに負けず、埋もれていく。




「すごい…疲れた。待つよ。
梨花〜私あとから…」



梨花の背丈に敵わない私は、
梨花の手を掴んで、前へと進んだ。




「杏菜、私に任せて」


「本当⁉︎」



この人の多さといい、緊張感といい、何とも言えない。


梨花とずっといたい。
そして…細川クンともずっと。





「杏菜、1組だよ…私は…」


「ん…梨花は?」