ーガチャッ。
「お困りのようですね、お嬢様?」
着替え途中のあたしは、何食わぬ顔で部屋に入ってきた優を見つめる。
しばらく二人で固まったように見つめ合った。
「………優…貴様……」
着物で体を隠し、殺気を放つ。
「…うーん………。どうするかな……」
優は笑顔だが冷や汗が止まらない。死の警告音が頭の中で鳴り響いてる事だろう。
「…これは本気で……死ぬかもなぁ…」
あたしは、ゆらゆらと優に近づいた。優もジリジリと後ずさっていく。
「いっぺん死んでこい、変態!!」
ードカッ!!
あたしはそう言って優を蹴り飛ばした。
「…………ぐふっ……。あぁ…痛いよ菜智」
優は蹴り飛ばされ床に倒れている。そして、お腹を押さえながら立ち上がった。


