「変な意味って……どんな意味?」
そう言って優は菜智をソファーに押し倒した。
「おい、お前っ…近づくな!!」
後ずさりながら、あたしは覆い被さる優を見上げる。
「フッ…」
優は小さく笑った。
あたしが照れてるって分かっててやってくるから、腹立たしい。
たらし男め。こうやって他の女も甘い仮面で騙してるのか?あたしだけじゃない…。
「とりあえず…」
ーズコッ!!
「うぐっ!!………」
優は両手で腹を押さえた。その顔は苦痛に歪んでいる。
「女を弄ぶ外道め!!」
そう言って立ち上がると、あたしはクローゼットに手をかけた。
「着替えるから出てけ。3秒くれてやる、さーん…にー…」
あたしのカウントダウンを耳にした瞬間、優は勢い良く部屋を出て行った。
優からすれば、死へのカウントダウンだ。


