「皆、天王寺財閥の俺に興味があるだけだ」
あれ……?優、話し方がいつもと違う。
「俺には興味ないんだよ」
いや、気のせいか?
今、優の雰囲気が違う気がした。
それにしても、天王寺財閥か……。
「天王寺財閥だか知らないけど、あたしにとっては、変態で、馬鹿な天王寺 優だ」
背中をポンポンと撫でると、優の肩が小刻みに震えた。
え、優…泣いてる!?
「お、おい!友達いないからって、そんな泣くこと無いだろ!?なんなら、あたしが…」
「ぶっくく……あはは!!」
「え……?」
えっ!?なんだよ、優の奴、笑ってんのかよ!!
「おい!あたしの心配返せ!!」
「心配、してくれたんだ?」
優は不敵に笑い、あたしを強く抱き締めた。


