総長様、プリンセス修行始めました！

「優………えーと、ほらよ」


あたしは返答に困って、とりあえず振り返り、優の頭を撫でた。


あたしに、優の全部を理解しろってのは無理だ。だけど……。
理解しようと、しないのとは別で、あたしは……。



「っ………」


一瞬、優が泣いているように見えた。


「おい…優……」

「急に振り向くの、禁止……」


そう言って、優は自分の顔を隠すように、あたしの肩口に顔を埋めた。


「優……」


な……んだ？


今、あたしは、優の泣きそうな顔に切なくなって、優との距離にドキドキしてる。