「女の子があんな所うろうろしてたら危ないでしょ?だから俺が預かるから」
そう言って優は、あたしの頬に優しく触れてくる。
「なっ!?」
驚いて変な声をあげてしまった。
まるで慣れてないって思われるじゃんか!!いや、本当の事だけども!!
「俺の大事な女の子を、危険に会わせるわけにはいかないからね」
そう言って優はあたしの手を優しくとる。
温かいな………それに、柔らかくてさわり心地も良い。あたしの、傷だらけの手とは全然違う……。
「………………」
その手をじっと見つめる。
こんな言葉、沢山の女に言っているとは思う。それでも優しい手だ…。
「つうか、危険だったのはお前だろ!!あたしにそんな心配いらない。まぁ……悪い気は、しないけどな」
そう言ってその手を見つめ、ちょっと照れながら小さく笑った。
そんなあたしを優しい笑顔で優が見つめていた事には、気づかずに…。