総長様、プリンセス修行始めました!






♪〜♪〜♪〜


会場に入ると、すぐにあたし達の周りは、人に囲まれた。



「おめでとうございます、霧夜様に奥様が出来るのですわね」


「実に愛でたいねぇ…。…本当に美人さんだ」



そんな社交辞令に、あたしと霧夜は笑顔を返す。


偽物!だけどな!!一体なんだこの行列は……。


あたし達の前には物凄い行列が出来ている。


「………おい霧夜…」


小声で霧夜に話しかけると、霧夜は目線は前に向けたまま、あたしに耳を近付けた。


「こいつら何だ??」

「欲深い、馬鹿な人間達だ」



その驚くほど冷たい霧夜の言葉に、あたしは目を見開いた。


「霧夜…?」

「でもお前が、今日この偽で固められた世界を壊してくれるんだろう?」


また…だ。また、霧夜は意味深な事を言う。霧夜、お前何か知ってるのか??



「止まってください!!」

「ここは関係者以外……」


すると、何やら会場の外が騒がしくなった。


まさか、幾達が!?それを振り返ろうとした瞬間…。


「菜智、これでお前ともサヨナラだ」

「えっ……」


そう言って、あたしの傍から霧夜がいなくなった。


「霧……」


「菜智ーっ!!」


すると、聞き覚えのある声が聞こえた。


この声…嘘だろ、どうして!?
この声は、大好きで、守りたいと願った人の声だ。


「迎えに来た!!菜智!!」


振り返ったらやっぱり、そこには優がいた。


「優、お前なんでっ……」

「何も言わずに消えるなんて、後でお仕置きするから。覚悟してろ」


ドキッ


いつもの優とは違う口調に、胸が高鳴る。