総長様、プリンセス修行始めました!

優side


バンッ

車のドアを開けて、外へ出る。


まさか、ここにまた来る事になるなんて。


俺は目の前の建物を見上げた。



『千条』、否…『戦場』高校の文字を見つめる。


「……いつ見ても、廃墟だ……」


俺は苦笑いを浮かべて、菜智の通う学校へと足を踏み入れる。


これが、菜智の生きる世界。俺とは正反対で、殺伐としてるし、なにより美しくない。


それなのに……。


菜智は、誰よりも生き生きと輝いていたし、人間らしかった。


俺は、菜智に出会うまで、こんな風に自分の生き方、欲しいもの、したい事について考えた事はなかった。


菜智は、俺に知らない感情と、世界を見せてくれたんだ。

俺にとっては、菜智は全てだ。絶対に取り返す。