「光様、そろそろ、仕事へお戻りにならないと」
その言葉に光は頷いた。
「部屋は手伝い供にでも掃除させておけ」
「はい。承知しました」
コツ…コツ…バタンッ
二人が出て行くと、部屋に静けさが戻る。
「……危なかった…」
さすがに今回ばかりはヒヤヒヤしたな。
携帯の録音停止ボタンを押し、机の下から出る。すると、机の上には、一台のノートパソコンがあった。
おそらく光が置いていったものだろう。
「運があたしに味方しているとしか、言いようがない」
いや、東宮のガードが弱いのか!?
あたしはせっせとポッケからケーブルを出し、パソコンへとつなぐ。
「あるかな、何か証拠になるもの……」
カタカタカタカタ…
フォルダを次々に開き、内容を確認していく。すると、繁信との共有フォルダを見つけた。
「お、ビンゴ!!」
原価と商品価格の有り得ない金額差、不正取引に関与した株主や企業の名簿一覧とそのやり取りメールが残されている。
「※良い子の皆は、ハッキングなんて絶対に駄目だからね☆……なんてな」
ピッ、ピッ
あたしは幾に電話をかけ、ワンギリする。これでハッキングの手配を幾がするはず。
いやぁ、こんなに上手くいくとは…。


