とりあえずここは、逃げるのが名案だと思う。あたしはそそくさとバルコニーへ逃げ込んだ。
「…………………ふぅ…」
逃げ込んだ先がバルコニーで良かった。
誰もいないし、しばらくは此処にいよう。
初のパーティーデビューで、一人ぼっちはさすがに無理難題ってもんよ。
不意に空を見上げると、夜空一杯の星と一つの月が在る。
「…見づらいな」
パーティーの明かりは星以上に眩しい。音楽さえも耳障りだ。
でも、そんな光にさえ、劣らない強い光が在る。
「お前は強いな」
月だ…。
月はどんな光にも、負けず強く輝いている。
でも……一人ぼっちだ……。
「なんか仲間意識、感じるな」
小さく呟いて笑った。
「仲間意識?」
突然、背後から聞こえた声にあたしは振り返る。そこには、
またもやイケメンがいた。
最近、優といいイケメン遭遇率高いな。ただ、イケメンだと油断したら痛い目見る。
なんせ、あたしの遭遇するイケメンは、変人イケメンが大多数だからな。
「君見たこと無い顔だな」
そう言ってイケメン歩み寄って来た。長身で切れ長の目の男に、近くで見下ろされると、なかなか目力があって怖い。


