「…………まぁ!お美しいです菜智様!」
お手伝いさんのお世辞を貰い、鏡に向き直る。
確かに…いつもの自分とは少し違う。着飾っているせいか、気持ちもプリンセス気分だ。
「………あの…優は?」
あれから優とは全く会えなかった。パーティーは今日だっていうのに、姿を全く見てない。
あの気まずい状況を作り出しといてなんだが、早く解決したい。
「優様は仕事先から会場へ向かいました。先に着いておられると思いますよ。菜智様も迎えの車も、すぐにご用意します」
あたしの気持ちを知ってか知らずか、お手伝いさんは申し訳なさそうな顔をする。
「いえ、ありがとうございます」
優も忙しい身だからな、仕方ないと言えば仕方ない……だが…。少し、寂しいと思うのは、いけない事か?


