「あのなぁ、第一、お前なんであたしの傍にいんだよ。危ないって、あれほど…」
「…………………」
ーギュッ。
えっ……?
優は何も言わず、無言であたしを抱きしめる。
「なっ!?…優……?」
驚いて顔を上げようとするが、強く抱きしめられていて顔を上げられない。
「…………菜智……。危ない事はするな、心臓がもたない…」
あたしの耳元に口を寄せ、いつもより弱々しい声で呟く。
「………あたしは……総長だぞ?そう簡単には負けない」
それに、負けられない戦いだったんだ。優を、守りたかったから…。
そう言ったあたしを、さらに強く抱きしめた。
「それでも…お前は、女だろう?」
その言葉にあたしは目を見開く。
あたしに、女だなんて言ったのは、優が初めてだ。
あたしより強い奴なんて見た事は無いし、他の奴らもあたしに勝つなんて出来ない、そう思ってる。
男とか女は関係なく、強い人間だけが頂点に立てる世界で生きてきたからな……。
自分が女だったのも忘れてた…。


