「フッ!!」
「うが!!」
距離を取ってすぐに踏み込み、敵を振り払う。
「あの坊っちゃんを狙え!!」
「女は一斉にかかればいい!!」
いつの間にか、男の仲間達に囲まれていた。
ざっと13人……。これ以上後ろに下がれば、優や紀美代さん、朔が危ない。
「久しぶりに……本気が出せる…」
出さないと……殺られる…。
久しぶりに高ぶる血に、あたしは不敵に笑った。
「菜智、無理するな。ここは、逃げ……」
「安心しろ、優はあたしが守るよ…」
あたしは振り向いて、優を安心させるように、笑いかけた。
……あたしの、好きな人だからな。
「菜……」
ージリッ。
優の言葉を遮るように、仲間の一人が地を蹴り、あたしに向かって来る。それを合図に、他の仲間も一斉に襲い掛かってきた。
「菜智!!」
悲鳴に近い優の声が聞こえる。
この人を…守らないと…!!ここから一歩も後ろには引かない!!


