すると…

「…先生」

後ろから小さな小さな声が…

あ、声出してるの久瀬君だ。

「あの、先生久瀬君が…」

そう言うと久瀬君の方を向く先生。

「ん?どうした久瀬。希望あるのか?」

「…しおり作りでお願いします」

…え?

「おーそうかそうか。
じゃあしおり作りは2人で決まりだな!
よし、じゃあ残りのみんなでどっちか決めるぞー!」

「わー、うちらめっちゃ余り物っぽい〜」

そういった隣のクラスの子の言葉に笑ったあと、

準々に係を決めていくみんな。

けど、私はつい久瀬君を見つめてしまう。

だってだって、

久瀬君がだよ?

あの久瀬君が自分から

私と2人の道を選ぶって…