私には貴方だけ


「アラン、怪我しないで下さいね」



「わかりましたお嬢様」



アランが怪我をしないか、それだけが不安です。




「よろしくお願いします、アランさん。」




「あぁ。よろしく」




一瞬にして緊迫した空気が流れる。




「ルールは自分から負けを認めるか、戦闘不能になった時点終了だ。
では、始め。」




怜夜様の合図で戦いが始まる。




最初に仕掛けたのは赤髪の男の子。




「動かないなら俺から行きますね」




「…………」




お腹を狙って殴ろうとした手を片手で止めるアラン。