私には貴方だけ


「姫奈、お前を一人になんてさせない。俺たちが居るだろう?」




「はい。アラン、ダメ…ですか?ここに居るのは。」




「しかしっ……、」




心の中で葛藤を続けるアラン。




「お前一人で護るなんて言っても、一人で出来ることには限界がある。
一人より大勢の方が守りやすいだろ。」




「アラン……」




「……………わかりました。俺の負けです。」




降参、と両手を挙げたアラン。



「お嬢様にそこまで言われては、俺が否定する権利はありません。」




「じゃあ!」




「えぇ。ここの姫になっても良いです。しかし。」




「しかし?」




「条件があります。」