私には貴方だけ


たくさんのバイクの間を通り、入り口まで行く。



「オープーン」



希沙様が扉を開けると、ムワッとした空気が肌に触れる。



「「おかえりなさい!」」

「「皆さんお疲れ様です!」」



扉を開けると聞こえてくる、太い声。



「あぁ。」


「ただいま」


「たっだいまー!」


「おっす!」



慣れた様子でどんどん進む四人。



私も入っていいんだろうか?



アランと入り口で止まっていると



「姫奈、アラン入っていいよ。おいで」



お兄様が呼んで下さった。