私には貴方だけ


コンコンコン


「どうぞー」



「失礼します」



「………」



「いらっしゃい姫奈。」



「お招き頂きありがとうございます」



「そんなかしこまらなくていいよ」




出迎えてくれたのはお兄様と希沙様。



「怜夜様と海季先輩は?」



「先生に呼ばれてちょっと出てる。すぐ帰ってくると思うよ。」




「そうですか」



怜夜様が居なくて少しテンションが下がる。



「姫奈は本当に昔から怜夜っ子だね」



クスクスと笑うお兄様。



「もうっお兄様ったら」