「姫奈の身体に確かに良くないね、ここ。仕方ない。出直しますか!」
「そうだね!」
「アラン厳しいなぁ」
それでも嫌な空気を払拭しようと明るく努めた3人。
お兄様と桃瀬様と海季先輩だ。
「ちっ」
怜夜様は不機嫌で眉間に皺を寄せたまま。
「怜夜様、私の所為ですいません……」
「姫奈が謝る事はない。それに言っているだろう?自分の身体を責めるな。」
私が謝ると、眉を下げて私の頭を撫でる怜夜様。
小さい頃、怜夜様は言っていた。
"自分の身体が弱い事を責めるな。お前は悪くない。"
その言葉がイギリスに行っても、何年も私の心の中に残っていた。


