私には貴方だけ



「ダメだ。出直せ。」



「「「「はっ?」」」」



私をビルから遠ざけたアラン。



「どうしてだ」



アランに問いかける怜夜様。



「入り口まで香るタバコの臭い。
お嬢様の身体に悪い。入れるわけないだろ。換気しろ、換気。タバコの臭いを消してからお嬢様を招待しろ。」



「ちっ」



「お嬢様、迎えの車呼ぶので少しお待ち下さい。」



「わかったわ」



確かに、私も微かに香るタバコ臭いが少し気になった。



アランの言っている事は正しいっちゃ正しいが、言い方がどうもあれだ。



その証拠に眉間に皺を寄せる四人。