私には貴方だけ


お嬢様を立ち上がらせてお姫様抱っこをする。



「きゃっ」



「首に捕まって下さい」



「わかったわ」



微かに震えていたお嬢様の手。



何を言われたのかは後回しにして、怖い思いをさせてしまった。



「申し訳ございませんお嬢様」



「謝らないでって言ってるでしょ?アラン。次謝ったら喋ってあげないんだからね」



「クスッ。それは困りました」




冗談を言えるくらい回復したところで、霧野怜夜達のところへ行く。