私には貴方だけ


岡田麗華はとりあえず霧野怜夜達に任せる。



今はお嬢様の身の安全の確保が先だ。



「お嬢様」



「アラン……」



「申し訳ございません。執事失格です。」



「そんな事言わないで?アラン。私にとっての執事はアランだけなの。」



頭を下げて謝る。



お嬢様は優しい。優しすぎる。



尻もちをついているお嬢様に手を差し伸べる。



「立てますか?」




「えぇ。」