お互い自分の部屋に入って別れる。
8年ぶりの自分の部屋は、ホコリなど一切なく綺麗に掃除されて、日本を出る前と何も変わっていなかった。
イギリスから届いてた段ボールが部屋の端に五つ置いてあった。
それはほとんど衣服で、段ボールを開けクローゼットにしまう。
「やっと終わりましたわ……」
ふぅ、と一息ついて休憩する。
ーコンコン
「はい。」
タイミングよく誰かが訪ねて来た。
「お嬢様、紅茶はいかがですか?」
「貰うわ。ありがとうアラン。」
部屋に入って来たのはティーセットを持ったアランだった。
紅茶を淹れテーブルの上に静かに置く。
「本日のおやつはフルーツタルトです。」
「ありがとう」