私には貴方だけ


「姫奈ちゃんじゃーねー」



「いつでも来いよー」



手を振ってくれる桃瀬様と海季先輩。



「明日もこの時間に来い」



明日も誘ってくれる怜夜様。



「わかりました。」



「じゃあ俺が明日迎えに行くから待ってて?」



優しい顔に戻ったお兄様。



「それでは失礼します。」



見送られながら生徒会室を出る。



教室に戻って5、6時限目の授業を受ける。



キーンコーンカーンコーン



6時限目の終わりを告げるチャイムが鳴る。



放課後になると、部活に行く人と帰る人で分かれる。