私には貴方だけ


でも、私の隣に立っているのは間違いなくジャスティンではない、怜夜様だ。





思わず怜夜様をガン見している私に、ウィンクをする怜夜様。






「姫奈と婚約することになりました、霧野怜夜です。まだ未熟な為至らない点はございますが、今後ともよろしくお願い致します。」






呆然としている私を他所に、どんどん進む怜夜様とお父様の挨拶。





いつの間にか挨拶は終わり、ステージを降りる。





「姫奈、挨拶回りはいいから怜夜君と控え室に戻りなさい。話したい事たくさんあるだろう?」





「あ、はい……」




お父様のお心遣いで怜夜様に引っ張られながら、控え室に戻る。





控え室に入ると、怜夜様に抱き締められる。





「姫奈……会いたかった。」





「怜夜様……私も会いたかったですっ」






思わず流れる涙。





「泣くな。姫奈」





「だって……どうして……私はジャスティンと……」





「姫奈は間違いなく俺と婚約したんだ。この後婚姻届を出すのも俺だ。」






「どうしてっ?お父様はジャスティンとだって……」





「姫奈は気にしなくていい。今だけを見ていればいいんだ。」






「はい……」