私には貴方だけ


食事を終え、姫奈の部屋に戻ると





「ゴホッゴホッ……ゴホッ……」





「姫奈っ!」




姫奈が苦しそうに咳をしていた。




多分発作だ。





俺は急いで内線でメイドを呼ぶ。




「姫奈が発作を起こした!早く来てくれ!」





メイドと執事が急いで駆けつけ、救急車に姫奈を乗せる。





父さん達も仕事を抜け駆けつけ、一緒に病院に行く。




病院に着く間、ずっと姫奈が無事である事を祈っていた。




前と一緒の病室に運ばれた姫奈の所へ走って行く。






「先生姫奈は!?」




母さんが医者に縋り付く。





「今は点滴で薬を入れてるので落ち着きを取り戻しました。またいつ発作を起こしても可笑しくありません。次発作を起こしたら多分……命に関わると思います。」






「そんな…………」