私には貴方だけ


俺がそう言うと、満足気になって帰って行った父さん達。





「怜夜」





「なんだ?」






「俺、明日から姫奈の所行けなくなるからよろしくな?」






「あぁ。まかせとけ」






怜夜が姫奈に惚れているのは一目見て分かる。





だから怜夜なら安心して姫奈を任せられる。






次の日から、俺は習い事にまた出るようになり忙しくなった。





でも、1日でも姫奈の事を忘れた日はない。





それから何ヶ月か経ったある日。





習い事は全て家の中でやっている為、終わって怜夜ん家に帰ろうと支度していた時のこと。






「真白。」





「………なんだよ」





父さんにバッタリ会ってしまった。