私には貴方だけ


そんな生活が続いたある日、怜夜の家に居ると母さんと父さんが来た。






「真白。」





「なんだよ」





「俺たちの顔を見たくないならそれで良いから、習い事だけは行ってくれ」







なんて意味の分からない事を言い出した。






「…なんだよそれ。結局父さん達は自分の事だけじゃねぇか!ざけんな!」






どうせ俺にアメリアを継いで貰わなくちゃいけねぇから、俺が習い事に行かなくなって焦ってやって来たんだろ。






「頼む。」





そう言って頭を下げる父さん。





母さんは俺を悲しげに見つめている。






「………わかったよ。習い事行けばいいんだろ。それで満足なんだろ」






上等だこのヤロー。