私には貴方だけ


ずっと病院に居たから、家で見た事がなかったのか……




でも、身体が弱く病院暮らししている姫奈とどうして俺は母さん達に会わせて貰えなかったのだろうか?





「でもどうしてお兄様は私の事を知っているのですか?お父様とお母様はお兄様に私の事を話してない筈です。」






気になったのは、姫奈のこの発言。






聞くと姫奈は俺の事を知っていたらしい。





だから本当に俺だけ蚊帳の外だったわけだ。






本当にあいつらに腹が立つ。




姫奈は勉強の時間という事で俺たちは退散する事にした。





その日から、俺は母さん達の顔を見たくなくて怜夜の家に入り浸るようになった。




その日から俺と怜夜は毎日姫奈の元へ足を運んだ。





だんだんと姫奈の事も分かってきたし、普通の兄妹に近づいて来たと思う。