私には貴方だけ


「おい真白!この子達誰!?」



「説明するからお前も座れ。」



男の人はそう言われ渋々ソファに座る。



「希沙、怜夜に連絡して。すぐ来るように。」



「わかった。」



怜夜……なんか聞いたことあるような……



「姫奈、いつ日本に帰ってきたの?」



「2週間前に帰って来ました。」



考えていると、お兄様の声に現実に戻される。




「もしかして俺だけ?聞いてなかったのって」




「お父様がお兄様に電話が繋がらないと言っていましたので。」



「ちっ……あのクソ親父」



ボソっと何かを言ったお兄様。



その何かまでは聞こえなかった。