私には貴方だけ


姫奈が喜ぶ顔を見て、俺は浮かれていたんだと思う。





気づいた時には




ガンッ






「きゃっ」






もう遅くて……






「姫奈っ!ごめん!姫奈っ……」





曲がろうとしたら曲がりきれなくて車椅子を木にぶつけ、倒してしまった。






倒れた車椅子と姫奈。






「だれかっ!誰か助けて下さい!」





俺は必死で周りに助けを呼ぶ。







「どうしましたか!?」






走って駆けつけてくれた看護師さん。






「車椅子倒しちゃって……」






「じゃあボクは車椅子を直してくれる?お嬢さん大丈夫?少し待ってね?」







迅速に対応してくれた看護師さん。





さすがプロだ。