私には貴方だけ


「何回も読み返すとだんだん話の内容を理解出来て面白いですよ」





「そっか!」






姫奈の感想は、とても6歳の女の子が言うような内容ではない気がする。






どこまでも大人びてる姫奈。







俺たちとは住んでる世界が違って見えてくる。






「じゃあ明日来る時本持ってくるな!」






「それは嬉しいです」






ちらりと、サイドテーブルの上を見ると小さい本棚みたいのがあって、そこには大量の本が並んであった。






やっぱりどれも分厚くて、6歳が読むような本じゃない。






「今日学校でなーーーーー」






真白の学校での出来事を楽しそうに聞いている姫奈。





俺も時々会話に混じっている。






とても穏やかな時間が過ごせたと思う。






気づけば夕方の6時になっていた。