俺は真白を引っ張って女の子の居るベットの前に立つ。
「俺、お前の兄ちゃんだ!真白って言うんだ。よろしく姫奈…?」
勢いに任せて言ったのか、後半どんどん声が小さくなった真白。
俺の背後に隠れてしまった。
「貴方が私のお兄様……?本当ですか!?ゴホッゴホッ」
ベットから身を乗り出した姫奈と言う女の子は、途端に咳をする。
「大丈夫か!?」
「おい大丈夫か?」
「心配かけてすいません。慣れているので大丈夫です。」
儚げに笑った姫奈。
トクン、と鳴った事のない胸が鳴った。
俺は一瞬にして姫奈に目を奪われる。
ドキドキと煩い心臓。
少し黙っとけ。


