私には貴方だけ


怜夜side




リビングに入って来た姫奈は、言葉では表せない位綺麗だった。




「虫がつく。」




そんな格好でパーティなんて出たら、男共が放って置かないだろう。





だから嫌なのに……




当の本人は全くと言って良いほど自覚がない。





パーティが行われている離れに案内され、二階に上がる。





直接会場に入らないらしい。





「あっ、言い忘れてたんですけど皆さんいいですか?」





「なんだ?」





控え室のような部屋に入ると、スカートを翻した姫奈。





「今からスプレーで髪の毛を黒に染めてもらいます。」





「「「「はっ?」」」」





「なんでだ?」