私には貴方だけ


「お兄様のとこがいいです」





そう言ってお兄様にギューっと抱き着く。





「ちっ」





「それが賢明な判断です。お嬢様。」






「姫奈は可愛いなぁ」





上機嫌で私の脇に手を入れ、クルクルと回るお兄様。





「きゃっ、お兄様もうっ」





小さい子扱いしないで下さい。





「楽しそう!僕もやりたい!」





「だぁめ。姫奈とこういう事していいのは兄の俺だけ。」






ギューと私を抱き締めて離さないお兄様。





だから私もギューと抱き締め返す。